事業内容
山口こうじ店は創業明治6年の老舗麹店です。昔ながらの製法で丹念に作った麹と、旨味をぎゅっと濃縮する「氷温熟成」の技で織りなす自然な美味しさがこだわりです。使用する材料は全て国産・無添加・天然醸造であり、素材の風味豊かな味噌や甘酒などを製造・販売しています。特に弊社の看板商品である「白河関のみそ」は、全国味噌鑑評会で理事長賞をいただき、普段使いから贈答用まで、どんな用途にもおすすめできる自慢の一品です。
企業理念
日本は世界各国と比べて、健康に対する意識が低いのが現状です。そこで「美味しさは楽しさ 美味しさは健やかさ」を理念に掲げ、自社商品を販売すること以外に「発酵食品の魅力」や「健康にまつわる知識」の周知にも力を入れています。弊社の商品や取り組みを通じて、1人でも多くの方に健康への意識を高めていただけるよう、日々使命感を持って仕事に励んでいます。
重視する目標
山口こうじ店では、今後もより多くの方へ「自慢の発酵商品」と「健康」を届けるべく、SDGsの手法を取り入れた経営をしています。中でも、目標3、4、17に注力しています。
目標3「すべての人に健康と福祉を」
「人生100年時代」といわれる今、日本では健康意識の低さが課題となっています。こうした健康意識の低さには「食」が密接にかかわっているのです。
食生活が偏ると腸内環境が悪化し、免疫力の低下につながります。ジャンクフードや添加物の多い加工食品が多く出回っている現代だからこそ、「食」がどれほど健康に作用するのかを1人1人が学び直す必要があると思うのです。
例として、皆さんは花粉症が「食」と密接にかかわっていることをご存知でしょうか?「毎年春になると発症するから仕方がない…」と諦めている方も多いと思います。しかし、本来は人体に無害な花粉がアレルギー症状をもたらすのには、人の免疫システムが大きく関わっているのです。免疫細胞の約60%は腸に存在すると言われており、腸内環境を整えることで花粉症の予防・症状緩和につながると期待できます。こうした腸内環境を整える取り組みのことを「腸活」といい、弊社ではこの「腸活」の効果と魅力を伝える活動をしております。
「腸活」の中でも特に推しているのが、弊社でも製造・販売している「発酵食品」です。「発酵食品」には、乳酸菌や納豆菌などの善玉菌が多く含まれ、腸内の善玉菌を増やしてくれる効果があります。特に乳酸菌は、アレルギーの原因となる物質が生成されるのを抑制する効果があるため、花粉症やアトピーの改善につながる可能性が期待されます。そのほかにも、便秘や下痢、肌荒れの改善といった効果も期待できるため、「発酵食品」は「健康」と切り離せない存在なのです。
目標4「質の高い教育をみんなに」
弊社では、自社の発酵食品を通してお客様に「健康」を届けることのほかにも、様々な場面で「発酵食品」と「健康」に関する講義を多数実施しております。正しく、有益な情報を1人でも多くの方に届け、日本国内の健康意識を高めることを目指して活動しています。
目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
弊社では、未来を担う若者に「発酵食品」の知識や魅力を継承していくため、多数の学生さんとコラボした取り組みを行っています。
1つめは、農業の先進大学である「東京農業大学」や「金沢工業大学」とタイアップした研究です。研究内容は、「レジスタントプロテインが腸内環境改善にもたらす効果」についてです。「レジスタントプロテイン」とは、胃で消化されにくい難消化性(レジスタント)のたんぱく質(プロテイン)のことで、麹関係の食品に多く含まれる物質です。「レジスタントプロテイン」がどれほど腸内環境の改善に役立つのかモニター実験を行ったところ、コレステロール値の低下や肥満の抑制作用があることが数値として確認されました。
弊社の「発酵食品」が持つ力と、大学の研究チームが持つ「研究力」が見事にマッチし、日本人の健康意識を高めていくために有益なデータが取れた研究となりました。
2つめは、福島県棚倉町にある「修明高校」農業科との連携です。生徒さんが栽培途中で生育を良くするために間引きするメロンの果実を漬物等に加工して販売しました。年齢や作っているものは異なりますが、互いに地域に想いを持って取り組んでいることに変わりはありません。お互いの活動にリスペクトを持ちながら、「食べ物を無駄にしない」「今までになかった斬新な美味しさを生み出す」ことを目標に実施しました。
これら2つ以外にも、中学生の職場体験受け入れや、「発酵シュガーサマースクール」という自由研究イベントも実施しています。これからを担っていく若者に、発酵食品に触れる機会を沢山提供できるよう、今後も積極的に関わりを持っていきたいと考えています。
第1回SDGsフェアの取り組み
地域のりんご農家の方とコラボをし、「りんご甘酒」を製造・販売しました。そのほかにも、「えごまぬか床」や、耕作放棄地を活用して育てた「かぶ」の販売など、幅広いラインナップで出店させていただきました。
第2回SDGsフェアの取り組み・意気込み
昨年同様のラインナップを販売するのに加え、今年は「麹づくり」を体験できるようなブースにしたいと考えています。弊社の「麹づくり」は、日本国内でも突き抜けている製法です。老舗の麹店では看板商品3~4つ程度を変わらず製造し続けているところがほとんどですが、弊社は年間1,500以上の試作を行い、日々美味しさと新たな感動を追求し続けています。当日は実際に「麹づくり」を見て、触っていただいて、弊社の熱意や麹の魅力を存分にお伝えしたいと思っています。
特に子どもたちには積極的に体験していただけたら嬉しいです。日本は、将来海外で活躍する人材が今後より一層増えていくはずです。今の子どもたちが海外に出た際には、日本の魅力を海外の方々へ伝える「橋渡し」の役割を担ってほしいと思います。その魅力の1つに、ぜひ麹をはじめとする「発酵食品」を伝えていただけるよう、弊社も想いを込めて出店させていただきます!