【叶や豆冨 大椙食品】無駄を生み出さない豆腐づくり ~持続可能な経営をするために~

23年10月16日

事業内容

叶や豆冨 大椙食品は、明治三十四年(1901年)初代 大椙長次が桶売りの豆腐屋として創業しました。会社がある福島県棚倉町という地域は、阿武隈山系に属する丘陵地と八溝山系の山岳地帯に囲まれた、自然豊かな歴史ある町です。大椙食品では、創業時より地下からくみ上げた、美味しい水を使用し、大豆の旨味を引き出しています。また、豆腐以外の商品として、油揚げ、がんも、生揚げ、冬には希少な自然乾燥の凍み豆腐を製造。また、スイーツとしておからドーナツや豆乳プリンを販売しています。

企業理念

食するひとの夢や思いが叶う事をテーマに「叶や豆冨」をブランドネームとし、衰退の一途を辿る小規模豆腐店の事業再生と魅力発信で地域社会に貢献、地域とともに発展する企業の創生をミッションとしています。

重視する目標

創業から120年を超える大椙食品では、今後も持続可能な製造・販売をしていくために、SDGsの手法を取り入れた経営を行っています。中でも、目標2,3,4,17の3つに注力しています。

目標2「飢餓をゼロに」

目標3「すべての人に健康と福祉を」

大椙食品では、豆腐を作る過程で産業廃棄物として生じる「おから」の再利用に力を入れています。おからは食物繊維やカルシウム、大豆イソフラボンなどが含まれる、栄養価の高い食材ですが、上手い使い道が見つからず廃棄されてしまうことが多い食材の1つです。

メインの使い道は、おからを使用したドーナツの製造・販売です。美味しい絹とうふと豆乳、おからをふんだんに使い、きび糖でほのかに甘みをつけたヘルシーなドーナツです。お召し上がりの際は、オーブンで加熱すると揚げ立てのサクッと食感になります。こちらの商品は公式サイトオンラインショップ、福島市の「道の駅ふくしま」などで購入いただけます。廃棄されるはずだった食材で、身体に優しく美味しいスイーツを作ることで、食品ロスの減少とより多くの人の健康を目指しています。

 また、おからを畑の肥料や家畜牛の餌として使用することもあります。豆腐を作る過程で生まれるものを1つも無駄にせず、有意義に使いきることが今後も持続可能な経営をしていくために必要な心構えだと感じています。

目標4…「質の高い教育をみんなに」

会社がある棚倉町は、地域としてキャリア教育の推進に力を入れています。中でも力を入れているのが、小学校5・6年生を対象とした「チャレキッズin棚倉」という、町内外の企業で職業体験を行う事業。私たちの会社でもこの事業を受け入れ、町内の小学生に豆腐作りを体験してもらっています。豆腐づくりは、つくる人の個性が反映されてとても面白いのです。参加してくれた小学生によって、豆腐の固まり具合や形がばらばらなので、お友達同士で盛り上がる様子も数多く見受けられました。

 また、棚倉中学校の職場体験も毎年受け入れています。豆腐の製造や販売を体験してもらい、普段購入している商品がどのような流れを経て販売されているのかを自分の目で確かめてもらう良い機会です。「チャレキッズin棚倉」や職場体験の受け入れを通じて、ぜひ学生の皆さんには地域の方々との出会いやふれあいから刺激を受け、自分の夢を見つけるきっかけになれば嬉しいと思っています。

目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」

大椙食品の主力商品、「青豆寄せ豆腐」の甘味溢れる濃厚な青豆豆乳を使ったコラボ商品を開発しています。これまでに、地元棚倉町にある自家製酵母のパンを販売する「get well soon」さんとは「青豆豆乳ぱん」(2023年8月現在は販売休止)を、また、同町内の「ふらんす菓子コミネヤ」さんとは、「Bisyoseki」(2023年8月限定販売)と「青豆豆乳ぷりん」を共同開発しました。

紙コップに入った飲み物

自動的に生成された説明

「青豆豆乳ぷりん」は第9回沖縄国際映画祭出展作品の「豆腐の角に頭ぶつけて生きる」の作中にコラボスイーツとして登場し、平成29年6月に棚倉町で行われた凱旋上映にて実際に販売されました。

私たちの地域には魅力あふれる企業さんや事業者さんが沢山います。そういった心強い仲間と協力し合いながら、互いの強みを活かせるような取り組みを行うことが、地域を盛り上げ、持続可能な地域社会を形成することにつながっていくのではないでしょうか。

第2回SDGsフェアの取り組み・意気込み

昨年の第1回 SDGsフェアには出店していないため、今回の第2回が初出店となります!出店内容は、おからドーナツの販売を予定しています。ほのかな甘みとふわふわで軽やかな食感がたまらない、おからドーナツをぜひご賞味ください。また、ドーナツの販売のほかにおから単体でもご提供します。おからは、家庭菜園の肥料や乾燥させてペットの餌にするなど、ご家庭でも気軽にご使用いただけますのでおすすめです。廃棄されるはずのおからを他の用途で有意義に使うことはいわば、「お得に、健康に、食料廃棄を減らす小さな貢献」。皆さんにもぜひご協力いただけたら嬉しいです。

初出店のため、フェアに出店できること、皆さんとお会いできることを誰よりも楽しみにしています。それでは当日、大椙食品のブースにてお待ちしております!

★大椙食品のウェブサイトはこちら